うつ病の症状と治療 | うつ病チェック

うつ病症状の症状と治療法、予防方法などを紹介。

うつ病はこんな病気

うつ病の原因は性格にも関係している?

うつ病にアルコールは?

毒にも薬にもなるアルコールと
うつ病との複雑な関係

うつ病で頭が回らない

頭が回らない症状はうつ病が引き起こしているかもしれません

色々な特徴を見せるうつ病

うつ病は段階を踏んで悪化していく心の病気で色々な特徴があります

 

 

食生活の改善

うつ病と女性の関係 うつ病の人への接し方
うつ病は生き方を変えるチャンス うつ病の治療に抗鬱薬を使う

 

心の風邪「うつ病」

うつ病は心の病として知られていますが、一昔前では誤った解釈で偏見も多くありました。
しかし近年では誰でも起こりうる病として認知され、治療方法も進歩してきています。

 

うつ病は治る病気です。

初期段階で適切な治療をすれば、社会生活にも支障はありません。
しかし悪化すると、それだけ治療に時間がかかり、周りのフォローも必要になってきます。

 

うつ病は治る病気

うつ病は自分が気付かないうちに、徐々に進行していく病です。
初期段階では食欲が低下したり、疲れやすく、睡眠不足になります。
この症状が現れた時、多くの人は単なる疲れと感じ、更なる無理を重ねてしまいます。
そしてその度に心は悲鳴をあげ、病は進行してしまうのです。

 

簡単なチェックで診断できます。

 

うつ病にかかっても、病気を正しく理解し、きちんとした専門機関を受診し治療することによって必ず治る病気なのです。

 

セルフチェックでうつ病の症状を確認する

 

来る日も来る日も一日中落ち込んでいる
何を見ても興味がわかない
食慾がなく、体重が増えたり減ったりが激しい
熟睡することができず、夜中や早朝に目覚める
気分がいつもイライラしている
気力がわかず、いつも疲れを感じる
自分に価値がないと感じる
仕事や家事に集中できない
この世から消えてしまいたいと思う

 

これらの症状に自覚のある方は、
まずは、こちらで簡単なうつ病レベルを診断してみてください。

 

 

今や心の風邪とも呼ばれ、誰もがかかる可能性があると言われるうつ病ですが、病気を正しく理解し、きちんとした治療を受けることができれば必ずよくなる病気でもあります。

 

これは決して気持ちの問題などではなく、脳の働きや能力が低下することによって様々な精神症状や身体症状が現れる病気ですので、十分な休養と適正な治療が必要です。

 

 

うつ病の経過は、大まかにいうと三つの時期に分けられます。
※期間は目安ですので、個人差があり、回復までに長期間必要となることもあります。

 

①急性期(診断から1~3か月程度)

急性期(診断から1~3か月程度

症状が一番重く、つらい時期です。とにかく十分な休養を取りながら、適切な薬物治療を受けることが大切です。症状が軽ければ、仕事量を調整するなどして働きながら治療していける場合もありますが、多くのケースで休職が必要となります。うつ病になると、頭の働きが鈍って仕事のパフォーマンスが低下する上、ネガティブな面にばかり注意が向きやすく、どんどん自分を責めるようになり、悪循環に陥ることが多いからです。
死にたい気持ちにもなりやすい時期ですので、無理を続けると自殺の危険も出てきます。自宅が休める環境でない、焦りや死にたい気持ちが強い、などの場合には、入院治療が必要となることもあります。
抗うつ薬による治療では少量から開始し、徐々に増量していきます。効果が表れるまでには時間がかかり、2週間以上必要なことも多くありますので、すぐに変化を感じなくても、焦らず服用を続けてみることが大事です。

 

②回復期(4~6か月以上)

回復期(4~6か月以上)

徐々に調子のよい日も出てきますが、少し動くと疲れて翌日また悪化するなど、波のある時期です。少しよくなったからといって服薬をやめてしまうと症状が悪化し、回復が余計に長引いてしまうこともありますので、焦らず服薬を継続しましょう。また、症状が一進一退する状態を繰り返すと、絶望感から死にたい気持ちが再燃しやすく、さらに調子のよい日にはある程度行動もできるようになっているため、自殺を実行に移す危険性の高い時期です。

 

症状は波を繰り返しながら徐々に改善していくことをしっかりと理解し、焦らず治療を続けてください。周囲の方も、この時期に焦らせないようご注意いただきたいと思います。仕事を休んでいる場合は、復職を焦りがちですが、自宅で安定している状態と、毎日通勤し、十分に業務がこなせる状態とは開きがあります。主治医と話し合いながら、生活リズムを整え、徐々に活動量を増やしながらリハビリをしていきましょう。復職にあたっては、リワークと呼ばれる復職支援プログラムの活用も役立ちます。

 

③再発予防期(1~2年)

再発予防期(1~2年)

回復期を過ぎ、症状が安定して社会復帰を果たすことができても、すぐに治療終了ではありません。うつ病は、再発率が高く、一度再発すると、再発を繰り返すリスクが上がる上に回復の度合いが下がることがあるため、通常は1~2年程度再発予防のために服薬を継続します。
薬によっては、急に服薬をやめたりすると、めまいやふらつきなどの離脱症状が生じることもあるため、必ず主治医と相談しながら薬を減らしていきましょう。また、うつ病にかかる以前の無理をしていた生活に戻ってしまっては、再発は防げません。調子を崩しやすい状況やパターン、また出やすい症状やサインなどをしっかり振り返り、うまく対処しながら再発予防を継続していくことが大切です。

仕事を休んだ状態でいると、経済的なことや職場での立場のことなど、何かと不安も多いと思います。症状としての不安や焦りも出やすく、一刻も早く復帰しなければとの思いに駆られがちかもしれません。しかしながら、回復が不十分な状態であったり、再発予防の対策をきちんととらずに復職してしまうと、再び休職に至ってしまうことも多く、結果的には回復が長引いたり、職場での立場もますます厳しいものになってしまうこともあります。そのため、目の前の復帰のことだけを考えるのではなく、復帰後、病気とうまく付き合いながら長く働き続けられることを目標に、しっかりと治療とリハビリを行ってから復職するのが望ましいでしょう。

 

 

 厚生労働省による「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」によると、職場復帰の判断基準の例として、以下のようなポイントが挙げられています。

  • ①職場復帰に十分な意欲がある。
  • ②通勤時間帯に一人で安全に通勤できる。
  • ③会社が設定している勤務時間の就労が可能。
  • ④業務に必要な作業をこなすことができる。
  • ⑤作業などによる疲労が翌日までに十分回復している。
  • ⑥適切な睡眠覚醒リズムが整っている。
  • ⑦昼間に眠気がない。
  • ⑧業務遂行に必要な注意力、集中力が回復している。

 

 例えば、休職の要因となった出来事や人間関係に対する恐怖や怒りなどの強い感情を持ったままでは、復帰に対して十分な意欲があるとはいえず、業務に支障をきたす可能性が高いでしょう。また、日中は活動できていても、朝起きられないようでは通勤が続きません。人込みで疲れてしまうなどがあれば、電車通勤に支障があるかもしれません。例えば、日中図書館に行くなどして集中力がある程度回復していても、職場に戻ればある程度の人間関係は避けられませんので、人と上手にコミュニケーションをとりながら作業を進めていくことがまだ難しいかもしれません。復職に当たっては、このようなことをクリアしているか確認する必要があると思います。

 

また、十分に調子が回復していたとしても、すぐに発症前と同じように働けるわけではありません。段階的に負荷を上げながら体を慣らしていく必要があるのですが、多くの方が初めから無理をして失敗してしまいます。また、そもそも以前の働き方や生活に何らかの無理があったことが発症に関係していることも多いので、きちんと見直しておかないと、再び同じパターンを繰り返してしまいます。
病気によってパフォーマンスが大きく低下している場合や、仕事内容が合わない、人間関係のトラブルなど職場の要因が大きく発症に関係している場合は、戻るにあたって調整が必要になることもあります。これらのことを一人で準備するのは難しいので、主治医やカウンセラーなどとよく相談しながら勧めていきましょう。医療機関や地域の障害者職業センターなどの復職支援プログラムの利用も役立つでしょう。

うつ病で休職した社員が復帰する際、どのような調整を行ったらよいか、またどのように接したらよいか、など頭を抱えることも多いのではないでしょうか。以下に、知っておいて頂きたいポイントをまとめます。

 

①薬をやめられる=完治、ではありません。

薬をやめられる=完治

うつ病による治療では、症状がなくなってもしばらくは再発予防のための服薬継続が不可欠です。その場合、服薬しているからといって治っていない、働けないということではありません。うつ病の場合、4~6か月症状が治まった状態が続くと「寛解」と呼ばれます。
しかしながら、この時期に服薬をやめてしまうと4割~6割の方で症状が再燃してしまうというデータもあります。また、薬を急にやめてしまうと離脱症状が出ることもあります。残念ながら、一般的にはまだまだ誤解も多く、復帰にあたって「薬が必要なくなり、完治してから」というような無理な条件を求められたり、復帰しても服薬していることで「まだ治っていないのではないか」などと厳しい対応をされたりすることもあるようです。

 

そうなると、治療が続けにくくなり、焦って薬を自分でやめてしまう方もいます。このようにして再発したり、職場にいづらくなったりするケースも多いように思います。うつ病は、高血圧などの慢性疾患と同じで、症状が治まって入れば、薬を飲み続けながら働くことが可能です。周囲の方にも、治療継続の必要性をぜひご理解いただければと思います。

 

②以前のように働けるまでには、一定期間必要です。

うつ病では、集中力や思考力が低下してしまいます。ある程度回復した状態で復帰となりますが、以前のように働けるまでには最低でも数か月から1年以上かかります。長く休んでいればブランクの影響も出ます。そのため、おおむね半年くらいかけて以前と同じ条件に戻れるよう、段階的に時間や業務内容の負荷を上げていくと、うまくいきやすいといわれています。

 

復帰までの間に、通勤訓練や慣らし出勤などと呼ばれる職場での段階的リハビリを行うことが役立つ場合もあります。ただし、病み上がりだからといって、雑用しか与えないなど負荷を減らしすぎると、肩身の狭さから自分を責めてしまうなどして、かえって再発につながることもあります。ステップアップの基準を設けるなど、計画的に負荷を上げていくことで、復職者の自信につながることも多くあります。

 

③気を使いすぎる必要はありません。

再発してしまうのではないかなど、気を使いすぎると腫れ物に触るような接し方となり、かえって復職者が疎外感を感じることもあります。必要以上に事情を聞いたり、傷つけるようなことを言わなければ、普通に接する方がよいと思います。

 

必要以上に急かすようなことでなければ、ある程度の励ましが勇気づけにつながることもあります。温かい態度で接してもらえれば、それほど問題はないことも多いですが、人にもよるので、一番いいのは、どのように接すればよいか、言われて辛いことはあるかなど、本人に直接聞いておくことではないでしょうか。

うつ病で休職した場合、回復の度合いを十分に確認し、また再発予防策をきちんと取ってから仕事に戻らないと、再び休職に至るリスクが高くなります。外来診察だけでは、復職の時期を判断するのが難しく、自宅で安定しているからといって焦って復職すると、実際の仕事で必要とされる集中力や体力が十分に戻っていないことも多いのです。
そのようなギャップを埋めるため、リワークと呼ばれる復職支援プログラムがあります。

リワークプログラムの種類には、主に以下の三つがあります。
①医療機関で行うリワークプログラム
健康保険で利用できます。精神科治療と再休職予防が主な目的となります。
http://utsu-rework.org/list/index.html
②障害者職業センターのリワークプログラム
労働保険で利用できますが、公務員の利用ができません。休職者だけでなく、事業主への支援も重視されることが特徴です。
https://www.jeed.or.jp/location/chiiki/
③企業内で復職時に実施するプログラム
企業内や、EAPと呼ばれる従業員支援プログラムなどが実施するもので、費用は企業負担で行われることが多いです。企業が安全配慮義務の観点から、労働者を働かせていいかどうか見極めるために行われます。

プログラムの実施内容は、施設によって異なりますが、おおむね以下のような機能を備えています。
①治療的プログラム
認知行動療法や病気に関する講義、ソーシャルスキルトレーニングなどを通して、病気やストレス対処、上手なコミュニケーションを学び、再発予防のためのスキルを身につけます。

②復職準備性の確認
業務を行える程度に状態が回復しているかどうかの目安は復職準備性と呼ばれます。オフィスワークやチームでの課題などを通して、仕事に必要な集中力や体力、コミュニケーション能力が十分に回復しているか、また症状による作業への影響がないかを確認します。休職に至った経過や自己分析などを文章化する作業などを行うこともあります。

③職場との連携
施設によって異なりますが、復帰にあたっては勤務先の産業医や産業保健スタッフ、人事担当者や上司などと文書や面談にて連携を行うことも多くあります。

 焦って復職しても、すぐに再休職をしてしまっては、長期的にデメリットとなることもあります。単に仕事に戻るだけではなく、病気とうまく付き合いながら長く就労生活を継続することを目標に、十分なリハビリを行いましょう。

うつ病では、集中力や記憶力が低下します。高齢者の場合、認知症と間違われることがあります。うつ病により、認知症のように見える状態は、「うつ病せい仮性認知症」と呼ばれます。

 

認知症の代表的な2種類
認知症は、

  • 脳血管性認知症
  • アルツハイマー型認知症

が代表的です。

 

脳血管性認知症

脳血管性認知症は、血管が詰まることが主な原因で、血流をよくする治療などで多少は改善しますが、すでに梗塞を起こしてしまっている部分は治らないので、あきらめざるを得ません。

アルツハイマー型認知症

アルツハイマー型認知症では、脳の萎縮が原因ですので、薬によって進行を遅らせることはできますが、委縮そのものを治すことはできませんので、やはり落ちてしまった機能は戻りません。一方で、うつ病であれば治療によって大きな改善が見込めます。しかしながら、この段階で適切に治療やリハビリがなされなければ、結果的に認知症のリスクにつながってしまいますので、早期発見が重要と考えられます。

 

うつ病と認知症の違い

うつ病と認知症の違い

うつ病と認知症を見分けるポイントとしては、まず物忘れの自覚に違いがあります。認知症では、エピソードそのものを忘れてしまうなど、物忘れそのものの自覚がないことも多いですが、うつ病の場合、自覚があることが多く、そのことに非常に落ち込んでいたりします。
認知症の方は、物忘れを取り繕うような言動がよくみられますが、うつ病では、逆に物忘れについて強く嘆いていたりします。

 

脳の検査が鑑別では重要です。アルツハイマー型認知症では、MRIなどの画像検査で委縮が認められます。脳血管性認知症では、梗塞のあとが年齢相応以上にみられたりします。うつ病の場合はこのような所見が認められませんが、SPECTと呼ばれる脳血流の検査をすると、前頭葉の血流低下は見られます。ただし、この場合ピック病と呼ばれる前頭側頭型認知症との鑑別が必要です。

 

ピック病の症状

ピック病では、前頭葉の萎縮がみられますが、委縮の前兆として血流低下がみられることがあります。前頭葉の血流低下という点で共通しているため、活動性の低下など症状も似ていますが、うつ病では落ち込み気分がみられ、ピック病の場合はどちらかといえば無気力や興味・関心の低下が強く、判断力の低下がみられるため、逆に非常識な行動が突然みられるなどの現れ方をすることもあります。
物忘れが目立ち始めても、年齢のせいとあきらめず、専門医を受診しましょう。うつ病であれば改善可能ですし、認知症であったとしても、早い段階で適切な治療を開始すれば進行を遅らせることができます。認知症の治療を専門的に行っている精神科を受診することがおすすめです。

うつ病の治療には、薬物療法と合わせて「認知行動療法」と呼ばれる心理療法が効果的と言われています。

認知行動療法は、ストレスやうつ症状を「認知(考え)」、「行動」、「気分」また「身体反応」のつながりから理解し、これらの悪循環を断ち切ることを目的とする治療法です。

うつ病のメカニズムとして、「~しなければならない」といったべき思考や、少ない情報だけで「自分はダメだ」と決めつけてしまうような、落ち込みにつながる様々な考えのくせを持っていることが多いと言われています。
また、うつの時は不安なことや辛い気分になるような活動を避ける「回避」という対処をとりがちです。この考えのくせと、回避行動が悪循環を生み、抑うつ気分が強まったり長く続いてしまうと考えられているのです。

 

気分や身体反応は、ひとりでに起こるものなので、直接的には自分でコントロールできません。そのため、認知行動療法では、この悪循環を断ち切るため、認知や行動を変えることを目指します。ただし、認知にしても浮かんでくる考えは「自動思考」と呼ばれ、勝手に出てくるものなので、浮かばないようにすることはできません。浮かんできた考えを和らげたり、別のバランスのとれた考えに置き換えたりすることが効果的です。
認知行動療法には、さまざまな技法があります。

 

①認知再構成法

偏った考えを検証し、新たなバランスのとれた考えを見つける方法です。ストレスフルな場面で浮かんできた考えを書き出し、次にその考えを支持する証拠と矛盾する証拠を両面書き出して検討します。そのうえで、最初に浮かんだ考えが本当に妥当なものか検証し、気分が楽になる考えや、バランスのとれた考えを探します。

 

②行動活性化

日々の活動と気分を時間ごとに記録し、その中から気分がよくなる活動を見つけ、増やしていきます。先述の通り、うつ病では様々な活動を回避してしまいがちで、そのような生活が続くと、結果的に気分がよくなるきっかけが失われ、回復が遅れてしまうことが多くあります。気分がよくなってから活動を始めるのではなく、活動を通して気分が回復していくことがありますので、実際に記録をつけることを通して、気分と活動の関係に気づいていきます。

 

③問題解決技法

うつ病になると、頭の働きが鈍り、問題への対処能力が落ちてしまいます。そのため、①困っていることや取り組みたいこと、②①のための具体的な方法、③それぞれの方法のメリット・デメリットや取り組みやすさなど、を書き出し、どの方法を実際に行うか決めていきます。そして実行するプランについて、起こりそうな障害とそれに対する対処も盛り込んだ実行計画を立てます。

 

認知行動療法には、これ以外にもたくさんの技法がありますが、これらの方法を組み合わせて、症状による悪循環を断ち切り、ストレスとうまく対処する方法を見つけていきます。
認知行動療法は、精神科やカウンセリングセンターなどで臨床心理士が実施しています。心理療法が適していない時期もありますので、まずは主治医と相談の上、検討してみましょう。専門の臨床心理士は、以下のサイトで探せます。

抑うつ状態では、脳の働きの変化から、様々な認知や感情調節の機能障害が生じると言われています。その代表的なものは、前頭前野の実行機能の低下です。
実行機能とは、場面に合わせて自発的、また計画的な行動をとるために必要な能力です。いまだ研究途上で、はっきりした結果は得られていないものの、実行機能に関わる以下の能力の低下が示唆されています。

①ワーキングメモリ

ワーキングメモリとは、入ってきた情報を一時的に保持しながら、処理したり、出力したりする機能です。例えば、相手の質問に答えるために、質問内容を覚えておいたり、読書の時に登場人物や前のページの内容を覚えておくために必要な機能です。

②認知の柔軟性の低下

場面や求められる課題が変わったときに、古い考えを捨てて新しい考えで臨む力が低下すると言われています。

③計画する力の低下
④注意の配分・コントロールの低下

いらない情報を無視して、重要な情報に注意を向けるなどの力が低下すると言われています。

 

実行機能障害

実行機能障害

うつ病にかかると、何かをするのがおっくうになったりするのは、これらの実行機能障害が関係しているかもしれません。例えば、料理などの家事は、様々な段取りを要求されます。冷蔵庫の中身を見て献立を決め、足りないものを買いに行き、野菜を切りながら、鍋に火をかける・・・といったような様々な行動を、優先順位をつけながら組み立て、同時に行わなければなりません。
うつ病では、このような複雑な行動をとるのが難しくなることがあります。怠けているのではなく、できないのです。そのため、やるべきことをなるべく細分化して紙に書き出し、目に見える形にして整理すると、行動に取り掛かりやすくなるかもしれません。

 

うつ病では脳の扁桃体が過敏

また、うつ病では脳の扁桃体が過敏になっており、持続的に高い活動性を示すことも明らかになってきました。扁桃体は、感情的な刺激に最も早く反応する器官であり、うつ病患者では、否定的な表情や単語に、健康な人より強く反応すると言われています。

 

また、それだけではなく、否定的な単語に一度反応すると、その活動が持続しやすいとも言われています。前述の通り、うつ病では注意の配分もうまくできなくなっているため、ただでさえ情報処理能力が落ちているところに、否定的な情報が入ると、感情的に反応しやすく、そこから注意を切り替えることができずに、悲観的な気分が続いてしまうのです。

 

うつ病では、このような脳の働きの不調を整えるために、薬物療法が必要であり、脳の働きの暴走による悪循環が拡大していくのを防ぐために、認知行動療法などによる考えや行動へのアプローチが役立ちます。

 

ここからのことが、うつ病へ届くようにと考えながらここでもやはり色々なことがうつ病の治療には制限されます。それ以外の項目に管理手は、どの程度の事でもしつかりと関わりをお持ちす。

妄想や幻覚などは、統合失調症に特徴的な症状ですが、うつ病でもみられることがあります。妄想というのは、一般的な常識で考えれば明らかにあり得ないことなのに、本人が信じて疑わない思い込みのことです。

 

うつ病でみられる妄想

うつ病でみられる妄想は、

  • 罪悪感
  • 病気や死
  • 金銭的な心配
  • 自己否定的な気持ち

などに関係するものが多いですが、気分に関係なくみられるものもあります。このような特徴を持つ精神病性うつ病は、一般人口の1000人に4人の割合でみられると海外で報告されています。精神病性のうつ病は、双極性障害や、統合失調症、また認知症などと鑑別が必要です。

 

妄想には、一次妄想と二次妄想があります。

一次妄想

一次妄想は、どうしてそう思ったのか周りの人が理解できないような突飛なもので、統合失調症などによくみられます。

二次妄想

二次妄想は、内容は極端ですが、どうしてそう思うのかは理解できるような妄想です。うつ病でみられるのはこちらのタイプが多いです。
うつ病でみられる妄想には、以下のようなものがあります。

 

  • 罪業妄想

 「大変な罪を犯してしまった」「罰を受けるに違いない」などという妄想です。仕事でちょっとしたミスをしただけなのに「自分のせいで迷惑をかけた、死んでお詫びしなければ」などと自殺を考えたりします。実際にあったことを極端に捉えていることもありますが、理由もなく漠然と「自分は罪深い人間だ」などと考えたり、実際にはやっていないことまで自分の罪のように感じていることもあります。

 

  • 心気妄想

ほんの些細な身体症状から「何か重大な病気にかかっている」となどとかたくなに信じてしまう妄想です。さまざまな病院を受診してまわるドクターショッピングを行うこともあり、検査で異常がみられなくても、「医者が心配させないように嘘をついている」などと考えます。極端なものでは、「内臓がなくなった」「自分はすでに死んでいる」などという自分の一部や自分そのものの存在を否定するようなコタール症候群とばれるものもあります。

 

  • 貧困妄想

実際には貯金などがあったとしても「自分にはお金がない」「破産してしまう」などと強く信じ込んでしまう妄想です。「治療費が払えない」などと病院に行くことを躊躇することもあります。

 

うつ病でみられるこれら3つのタイプ

うつ病でみられるこれら3つのタイプの妄想は、自分を過小に評価してしまうという意味で、まとめて「微小妄想」と呼ばれます。妄想が強い時には、現実的ではない考えに基づいて行動し、自殺などのリスクも高いため、入院が必要となることもあります。
 「考えすぎだ」などと周囲が説得を試みても簡単には訂正できないことが多いので、早めの受診を促して頂ければと思います.

双極性障害は、昔は躁うつ病と言われていたものですが、うつ状態とは対極の躁状態も現れ、両極端な病状を繰り返す、慢性疾患です。
双極性障害は、Ⅰ型Ⅱ型に分かれます。

 

I型で起こる躁状態

I型で起こる躁状態

I型で起こる躁状態は、ほとんど寝ずに動き回ったり、喋り続けたりするなど行動や考えが止まらなくなる状態です。仕事や勉強にとてもエネルギッシュに取り組みますが、考えがまとまらないため、様々なものに手を出しても仕上げることができないことが多いです。
高額な買い物をして借金を作ってしまったり、非現実的な取引をするなどして仕事上の信用を失ってしまうこともあります。自分には超能力があるといった誇大妄想を持つ場合もあります。

 

Ⅱ型で起こる躁状態

対してⅡ型では、軽躁状態と言われ、躁状態ほど周囲に迷惑をかけることは少ないですが、短時間の睡眠でも平気になったり、人間関係に積極になるなど明らかにハイにみえる状態です。イライラしやすくなることもあります。

 

躁状態にしろ、軽躁状態にしろ、本人にとっては心地よく感じられていることが多く、自覚がない場合がほとんどです。明らかな躁状態で周囲が困っていれば、それをきっかけに医療につながることが多いのですが、軽躁状態は、周囲も自分も病気とは気づかず、時々元気になる、程度に理解されていることもあります。そのため、双極性障害の人が辛いと感じ、受診を考えるのは、うつ状態の時が多いといえます。

 

うつ病と双極性障害では薬物療法が異なる

うつ病と双極性障害では、薬物療法が異なるのですが、自覚がなければ以前の躁状態や軽躁状態が診察場面で明らかにならないこともあり、うつ病と判断されたまま治療が難航することがあります。抗うつ薬の副作用の一つと言われている「アクチベーションシンドローム」という衝動性や焦燥感などの高まりの一部は、見落とされた双極性障害によるものという説もあります。

治療には時間が必要

治療には時間が必要

うつ病にしろ双極性障害にしろ、一定期間継続した薬物治療が必要です。双極性障害では、最初の病相(うつ状態あるいは躁状態)から、次の病相まで、5年くらいの間隔が空くこともありますが、その間に薬を飲まないでいると、ほとんどの場合再発してしまいます。
症状が治まっているときは普通に過ごせることも多く、また躁状態では気分がいいため薬をやめてしまう方も多いのですが、再発を繰り返すと病相の間隔がだんだん短くなっていき、年に何回もうつ状態と躁状態を繰り返すようになることもあります。再発予防のためには長期的な服薬が必要となります。
正しい診断が下されるよう、過去に元気になる時期があったりする場合は医師にきちんと伝えること、また自己判断で薬をやめず、服薬を続けながら再発を防いで生活していくことが大切です。

うつ病にかかると、多くの場合睡眠の問題が起こります。
睡眠障害には、以下のような種類があります。
①入眠困難 布団に入ってもなかなか(30分~1時間以上)眠りにつけない、寝つきが悪い
②中途覚醒 いったん眠りについても、翌朝までの間、夜中に何度も目が覚める
③早期覚醒 起きようとする時間、もしくは通常の2時間以上前に目が覚め、その後眠れない
④熟眠障害 睡眠時間は十分であるにもかかわらず、深く眠った感じがしない

 

睡眠の変化は、うつ病に気づく大切なサインであり、また睡眠が十分でないと、脳の働きがますます悪くなるなど、心身の健康に大きな悪影響があります。そのため、睡眠がうまく取れなくなってきたら、早めに受診しましょう。

 

うつ病の治療では、睡眠に問題がある場合、抗うつ薬と合わせて睡眠薬が処方されることが多いです。睡眠薬には以下のような種類があります。

 

①超短時間型

寝つきをよくする効果があり、入眠困難に使われます。ハルシオン、マイスリー、アモバンなどが該当します。血中濃度が半分になる半減期は2~4時間です。

 

②短時間型

寝つきをよくする効果があり、超短時間型よりは長く、半減期は6~12時間程度です。レンドルミン、エバミール、ロメラットなどが該当します。入眠困難に加えて、中途覚醒にも用いられます。

 

③中・長時間型

眠りを持続させる効果があります。中途覚醒、早朝覚醒がある場合に用いられます。半減期が12~24時間以上と長いため、日中まで眠気やふらつきが残ってしまうことがあります。ロヒプノール、サイレース、ベンザリン、ドラールなどが該当します。

 

睡眠薬は、眠れるようになれば、やめることができます。ただし、自分の判断で突然飲むのをやめると服用前より不眠が強まることもあるので、注意が必要です。医師の指示のもと、用法・用量を守って服用し、やめるときは段階的に減薬しましょう。

眠れないときにアルコールに頼る方も多いかもしれませんが、アルコールは寝つきをよくする半面、眠りを浅くします。また、利尿作用で中途覚醒の原因となることも多いです。

 

アルコールに頼って寝る癖がつくと、どんどん飲酒量を増やさないと効果が得られなくなることも多く、アルコール依存症に発展する危険もあります。また、アルコールと睡眠薬を一緒に服用すると、薬の効果を強め、ふらつきや転倒・記憶障害などのリスクがあるため、避けてください。

 

睡眠環境が重要

質の良い睡眠を得るためには、温度や湿度、光、寝具などを調節し、心地よい睡眠環境を整えることも大切です。また、眠れないからといって、遅くまで寝すぎていると、昼夜逆転し、生活リズムが乱れてしまいます。眠れなくてもなるべく決まった時間に起床し、起床後2時間は再び寝ないようにしましょう。
足りない睡眠は15分程度の昼寝で補い、夕方を過ぎたら避けてください。薬も上手に活用しながら、うつ病の治療に必要な休養を十分にとるため、眠りの質を高めましょう

 


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食生活とプラスでうつ病の改善をはかる

市販されているサプリメントの中には、精神の安定に効果のある物が数多く有ります。それらは日々の生活に取り入れることで症状の緩和につながったケースが数多く有ります。

また、うつの症状の一つに「食欲の減退」が挙げられます
うつを患うと、食事をすることに意欲が湧かなくなったり、生活習慣が乱れる場合が多いので、食事と一緒にサプリメントを取るようにしましょう。

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